昨今、電子機器の開発・設計を取り巻く環境はますます
厳しくなっています。これは大きな流れなので、
力業ではなく柔軟に応えていく必要がありますが、
その流れは、当社では大きく2つと捉えています。
1.開発の工期がますます短縮化している。
グローバルの競争にさらされた結果、商品を短期間で
開発し市場に投入する必要性が高まっている。
その結果、プリント基板なども開発期間が十分にない中、
ギリギリまで仕様が決まらない状況になっている。
2.開発の分業化がますます進み、逆に擦り合わせ時間が
膨大にかかる
上記のような、とにかくスピードを重視しなければならない
状況になると、基板だけをネットで注文するなど、営業を
介さない依頼が進んでいる。このような分業化が進むと、
筐体設計・回路設計・パターン設計・実装が完全に分離
された作業となるため、完成品のイメージが掴みづらくなる。
上記のような流れで納期に追われて工程が分断された結果、
逆に増えるのが「コミュニケーション量」、
つまり、すり合わせにものすごく時間が掛かってしまいます。
開発・設計の皆様は、基板設計と機構設計との間で、
時間もないのに何度も打合せを行い検図・修正、という経験が
一度はおありではないでしょうか。
例えばアート電子の場合ですと、お客様とFace to Faceで
コミュニケーションをとる営業は、仕様の確認はもちろんですが、
この分断された情報を繋ぐことに、かなり時間を割いています。
しかし、当たり前ですがプリント基板は最終的には単体では
成り立たず、組み立てたり、筐体に入れることが必要です。
それぞれ単体で設計を進めては、修正が発生し、
逆に時間がかかります。
こうした流れの中でスムーズに開発を行っていくためには、
トータルデザインの考え方を持って
筐体を含んだ基板設計を行うことはもちろんですが、
想定される修正にも柔軟に対応できるようにしておくことが
必要です。
一つの選択肢として、例えば、設計からアセンブリー、組立、
ハーネスの加工などにもを一貫して行える会社にまとめて
依頼すれば、必ず発生する変更・仕様上のトラブルに
迅速に対応できるようになります。
もちろん電子機器・回路の規模や特性にもよりますが、
擦り合わせに時間がかかるといった状況は、
これで大きく回避できるようになります。